HOME
新築する
各工事の見方
本体工事
設備工事

設備工事

設備工事は、大別すれば、給排水・衛生工事と電気設備工事の2つに分かれ、給湯をガスで行う場合は、ガス工事が、換気などにダクトを使う場合は空調設備工事が加わります。
事例のコストの内訳を見ると給排水・衛生工事は全体の13.2%、金額は340万円と占める割合は少なくありません。また、設備機器は、機能やデザイン、グレードの違いによる価格差が著しいので、それぞれの特徴を把握し、目的に合った機器を選択することが肝要です。

給排水・衛生工事

キッチンやお風呂、洗面所やトイレの給水と排水のための工事と浴槽、トイレ、洗面化粧台の設置や水栓の取付けなどの工事を指します。
キッチン、お風呂、トイレなど水回りの設備は、いろんなメーカーがデザイン・機能を競いさまざまな商品が市場に出回っています。ショールームに足を運べば、「あれも欲しい、これもつけたい」と夢が広がるのではないでしょうか。でも、ちょっと待ってください。予算は大丈夫でしょうか?家づくりの費用を大きく左右するのがこの設備費用です。システムキッチン一つをとっても20万円くらいの商品から超高級品では、1,000万円を超える商品まであるのですから、どの程度の金額なら大丈夫かチェックが必要です。システムキッチンで価格が大きく変わるのは、扉の仕様の差によるものがほとんどです。当然、無垢が一番高くなります。
ここでは、見積書の見方と一緒に各設備①キッチン、②浴槽・浴室、③洗面化粧台の仕様やグレード、価格、市場性を見てみましょう。
*以下に示す図-1~7は、キッチン・バス工業会の資料提供によります。

見積書の見方

キッチンやお風呂などの大きなものは商品価格と組立・据付費が見積りの主体となります。
メーカー品(既成品)を採用する際は、必ずメーカー名・品番・サイズが記されていることを確認します。事例の給排水・衛生設備工事をご覧ください。どこのメーカーの何という商品なのかが記載されています。詳細のないキッチン一式○○○円といった見積書はNGです。見積書には、備考欄等に設計価格が示されている場合が多いので、設計価格のあるものは他社と値引きの比較が簡単にできますが、商品の値引き率だけでここの業者の「見積りは安い」と判断するのは危険です。商品品質と施工品質、両方のバランスがとれていることが大切ですし、キチンとした見積書なら責任の所在も明確です。
分かりにくいシステムキッチンやシステムバスの組立・据付費の目安は、製品価格の10~15%、もしくは2人作業なら2日程度見ておくと十分でしょう。ただし、これらも搬入経路や作業条件により変化することをお忘れなく。

①キッチン

名称 規格・仕様 数量 単位 単価 金額
システムキッチン
壁付I型2550mm 人工大理石トップ
3口IHヒーター 食洗機付き
(TOTO クラッソ 基本プラン同等品)
材料費
1 567,000 567,000
システムキッチン
組立費
手間
1 79,000

キッチンは大きく分けて単体型のセクショナルキッチンと一体型のシステムキッチンの2種類があります。かつてはセクショナルキッチンが主流でしたが、近年市場の傾向が変わり、システムキッチンが全体の7割程度を占めるようになりました。また、形状で見ると、まだまだ壁付I型が主流ですが、生活スタイルに合わせた対面型やアイランド型なども見受けられるようになりました。

セクショナルキッチン

セクショナルキッチンは、流し台と調理台、ガス台、ガスキャビネットをそれぞれ自由に組み合わせることができます。

セクショナルキッチン

ランク別出荷台数の割合

ランク別の出荷台数を見てみましょう。設計価格によって、15万円以上、10万円以上15万円未満、10万円未満(BL型、ミニキッチンを除く)の3つの価格帯に分けています。10万円未満がセクショナルキッチン全体の半分近くを占めており、集合住宅などで価格を抑えたい場合に多く選ばれているようです。

ランク別構成比 図-1 セクショナルキッチン ランク別出荷台数の割合

システムキッチン

複数のフロアキャビネットを連結させ、シンク付きの天板で一体化したものです。デザイン性、素材・機能が改良され続けているのに加え、レンジフードやシンクなどではメンテナンスしやすいものや節水性が高い水栓金具の製品が登場しています。セクショナルキッチンと比較し、全般に価格が高くなりますが、希望に合わせてビルトイン機器類を取り付けられることも特徴の一つです。

システムキッチン

ランク別出荷台数の割合

ランク別の出荷台数を見てみましょう。設計価格で価格帯を3つ、高級品、中級品、普及品に分類しています(特注品を除く)。高級品が75万円以上、中級品が40万円以上75万円未満、普及品が40万円未満くらいとみてください。普及品が最も高い割合を占めているものの、中級品も比較的多く出荷されているようです。

ランク別構成比 図-2 システムキッチン ランク別出荷台数の割合

ビルトイン機器

主なビルトイン機器の装着率は図のように変遷してきました。現在はガスコンロが50%近く、IHクッキングヒーターが30%程度、食器洗い乾燥機が40%近く、浄水器が20%程度となっています。

ビルトイン機器の装着率の推移図-3 主なビルトイン機器の装着率の推移

セミオーダーキッチン

システムキッチンが広く普及する一方で、既成のキッチンではなく、オリジナルのキッチンが欲しいという施主のニーズに応えてオーダーキッチンを提案して差別化を図る工務店・設計事務所も増えてきています。
「高そうだしぜいたくだわ」、「欲しいけど無理よ」と心配される向きもあるかと思いますが、リーズナブルな価格で実現できる方法も多分にありますから、相談してみるのもよいかもしれません。

セミオーダーキッチン

②浴室

名称 規格・仕様 数量 単位 単価 金額
システムバス
1616 折戸 フリーサイズ窓枠共
(TOTO サザナ プレミアムHGシリーズ同等品)
材料費
1 790,000 790,000
システムバス組立費
手間
1 94,500

浴室は単体浴槽を取り付けて在来工法で仕上げる場合と、一体成形された製品のシステムバス(ユニットバス)を用いる場合があります。単体浴槽とシステムバスの出荷台数の割合を見ると、システムバスが全体の80%以上を占めており、最近の新築住宅でも、システムバスが多く採用されているようです。
近年、浴室でのヒートショックの事故が増えていることなども受け、浴室用暖房機器を取り付けるだけでなく、誰もが安全に使えるよう、入り口の段差をなくすことや滑りにくい床材を選ぶことも大切です。

単体浴槽とシステムバスの出荷台数の割合図-4 単体浴槽とシステムバスの出荷台数の割合

単体浴槽

単体浴槽を素材別に見ると、主な種類にホーロー、樹脂製のFRPと人工大理石、ステンレスがあげられます。最近では、浴槽の周囲を断熱材で覆った「高断熱浴槽」も省エネ設備機器として普及してきています。

単体浴槽

材質別出荷台数の割合

デザインやカラーが豊富なFRP製が普及しているようです。

単体浴槽 材質別出荷台数の割合図-5 単体浴槽 材質別出荷台数の割合

浴槽の一般的な価格の傾向

浴槽の一般的な価格の傾向

システムバス

工場で作られた部材を組立てて形にするため、防水工事が不要で工期が短縮でき、品質も安定しています。戸建住宅用では、60%以上、集合住宅用ではほぼ100%に採用されています。規格品のため寸法・デザインに限界がありますが、最近では、システムバスならではの機能や設備を付加した商品も多く出回っています。
浴室の大きさは各メーカー製品とも品番等でその大きさが分かるようになっています。同じシリーズなら浴室が大きくなるにつれ価格も高くなります。大きさの主流は0.75坪(1616サイズ程度)ですが1.25坪以上の浴室も全体の2割程度占めています。
事例では1坪タイプで、見積価格は、本体が57万円、組立て施工費は約8万円です。

豊富な設備や機能

生活スタイルの変化や技術の進化によって、家計にも環境にもやさしい商品が開発されてきています。まずお湯を沸かす給湯器もお湯はりから追焚き、自動足し湯まで行うフルオート型や、セミオート型があり、随分と便利になりました。最近では高効率給湯器の製品も普及しつつあります。 高断熱浴槽は従来品に比べ保温効果が大きいため、エネルギー効率がよいといえます。また、生活スタイルの変化でシャワーだけ使用する人も増えてきましたが、そうした需要に応じたシャワー水栓や、節水効果のある水栓機器類も多く見られます。浴室換気乾燥暖房機を取り付けるようになったのも、大きな変化でしょう。

豊富な設備や機能 豊富な設備や機能 豊富な設備や機能

③洗面化粧台

名称 規格・仕様 数量 単位 単価 金額
洗面化粧台
W900×D550 両開き エコシングルシャンプー 3面鏡 蛍光灯(TOTO オクターブ ストレートタイプ同等品)
材料費
1 142,000 142,000

洗面化粧台を取り付ける洗面室は、洗面だけではなく、入浴時の脱衣室として、また洗濯機の設置場所と兼用されることが多く、洗面化粧台は多様な目的で使われます。そのためさまざまな機能を持った種類の製品があります。最近では、排水口を工夫して清掃性を向上させたものや、省エネ対応した節湯水栓の付いた製品が増えています。
※本事例では取付手間は衛生機器設置・接続工事費用に含み、電気工事とともに別途。

ランク別の出荷台数を見てみましょう。設計価格で価格帯を3つ、高級品、中級品、普及品に分類しています。普及品が最も多く、全体の70%程度で推移しているようです。

洗面化粧台 ランク別出荷台数の割合図-6 洗面化粧台 ランク別出荷台数の割合

洗面器の材質は陶器、合成樹脂、ホーローなどの金属に大別されます。洗面器の材質別の出荷台数を見てみると、かつては陶器がほとんどでしたが、近年では合成樹脂と陶器が80%以上を占めているようです。中でも、合成樹脂の割合が増えています。

洗面化粧台 ボウル材質別出荷台数の割合図-7 洗面化粧台 ボウル材質別出荷台数の割合

洗面化粧台洗面化粧台

家づくりに興味を持ち始めると新聞の折込みやインターネットでの情報が気になりますよね。在庫処分や展示品限定といった驚くような値引き価格に目が止まってしまいます。「自分で購入して業者に設置してもらったほうが提示された見積りより相当安くなるわ」と考える方もいるでしょう。
しかし実際は、施主より支給された商品のトラブルが後を絶ちません。「予定どおりに配送されず工期が遅れた」、「部品が足りず施工できなかった」、「日本の規格に合わず使えなかった」「イメージが違って注文し直した」等々。このようなトラブルは工事業者の責任ではありませんから、商品を自分で購入して施工する場合には、メリット、デメリットを充分認識する必要がありそうです。

電気設備工事

電気は通常、電力会社などの発電所でつくられ、送電線、変電所、配電線などを経て、最終的には電柱から引込線で各家庭に届けられています。引込線とは、一般的に住宅の軒先などに取り付けられている引込線取付点までを指し、その先は引込口配線を経て屋内配線となります。
引込線取付点が電力会社の設備と建て主の設備の境界(保安責任・財産分界点)となり、引込線は電力会社が施工を行い、これ以降の引込線配線、屋内配線は電気工事店などが施工します。ただし、電力メーターとアンペアブレーカーは、電力会社が取り付けます。

電力の小売全面自由化

平成28年4月1日より電気の小売業への参入が全面自由化されることとなり、これまでは地域の電力会社からのみ電力が供給されていましたが、家庭でも供給会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました。生活スタイルに合わせて契約する事業者を検討するのもよいでしょう。

空調設備工事

空調工事の電気配線は電気工事店が行いますが、簡単な換気扇の配管・ダクト敷設や器具の取付けは設備工事店が行うこともあります。また、エアコンの取付けは、エアコン取付け専門工事業者が行うことが多いようです。

ガス工事

ガス配管工事は、都市ガスなどの種類や供給会社によって異なります。都市ガスの場合、ガス供給会社が指定する施工業者が工事を行います。ガス設備には、ガス事業者の所有物と家屋所有者の所有物があり、道路部分のガス配管は事業者の資産、敷地内のガス管およびガス機器は家屋所有者の資産です。
最近はオール電化にする住宅もあり、ガス工事の不要な場合も増えてきました。

ページの先頭へ